動物病院アニマルプラス
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感染性角結膜炎

動物の種類
年齢 0歳
診療科目
症状 両眼が腫れて眼やにが出ており、他院にて治療しているが良くならない

症状概要

1~2か月齢の仔猫で、外にいたところを保護されたそうです。両眼結膜が腫れており眼脂が出ていたため、他院を受診されました。抗生物質点眼と消炎剤点眼にて治療中でしたが、あまり改善がみられず角膜が白くなってきたとのことで来院されました。来院時、両眼結膜が重度に腫脹しており、角膜炎も認められました。

治療方法

感染性角結膜炎の鑑別のため、眼脂および結膜の拭い液を採取し、外注検査として猫ヘルペスウイルス、クラミジアなどの遺伝子検査を実施しました。結果が出るまでの間は、抗生物質点眼の変更に加えて、ウイルス性結膜炎の可能性を考慮し、インターフェロン点眼を追加処方しました。治療開始1週間後の時点では、角膜炎や眼脂の改善は見られましたが、まだ結膜浮腫はみられる状態でした。外注検査の結果、ヘルペスウイルスおよびマイコプラズマ感染が陽性でしたので、ドキシサイクリンの内服も追加処方しました。内服開始1週間後には両眼の結膜浮腫、角膜炎ともにほぼ消失していたため、同治療をさらに1週間継続し、治療終了としました。 猫の角結膜炎は、感染性(ウイルス、細菌、真菌、寄生虫)、物理的刺激(眼瞼内反、睫毛重生など)、アレルギー性などが原因として挙げられます。本症例のように、外で生活をしていた場合においては、感染性結膜炎に罹患している子の割合が高くなります。特に、免疫がまだ十分でない幼齢期においては症状が重症化しやすいです。また、感染性結膜炎の原因となるウイルスの一部については、潜伏感染(症状は示さないが体内にて病原体が存続している状態)をするため、体調や環境の変化によって症状の再発を繰り返すことがあります。ワクチンは感染の予防につながり、万が一発症した場合においても重症化を防ぐことができる可能性があるため、定期的な接種をおすすめします。