アニマルプラスの特別なメディカルケア
口腔内腫瘍
症状概要
口腔内を診たところ、左上顎第4前臼歯あたりの歯肉に腫瘤性病変が認められました。
治療方法
全身麻酔下での歯石除去時に腫瘤を切除しました。病理検査に提出したところ、線維腫性エプリスとの診断結果でした。
治療・術後経過
線維腫性エプリスは犬でよくみられる歯肉腫瘍であり、歯根膜由来の結合組織が増殖したものです。大きいものでは数センチ以上に達することもありますが、骨組織への新順はみられず、単純切除で根治が期待できます。 犬の口腔内腫瘍は比較的多くみられますが、顔面の変形をがみられたり、痛みや違和感から食べたくても食べられないという状態になったりすることにより、QOLの著しい低下を引き起こすことがあります。今回の症例では幸いにも良性腫瘍でしたが、悪性であった場合には局所浸潤性の高いものや転移性の高いものが多く含まれるため、早期発見・早期治療が望まれます。