2014.10.22
おしりをこすりつける
獣医師の長澤です!
犬がおしりをこすりつけるのを見たことがあると思います。これはかゆみがあり、こする事でかゆみを抑えようとしています。
このような事をする一番の原因は、肛門嚢の貯留です。肛門嚢は元々、縄張りを宣言するための分泌物が詰まった袋で通常はウンチと一緒に排泄されます。しかし、何らかの原因で分泌物を排出出来ないと、おしりをこすりつける行動をとります。
この肛門嚢の貯留は病気ではありませんが、感染や閉塞などにより炎症を起こすと肛門嚢炎という病気になり、肛門嚢が破裂することもあります。
感染の原因には肛門周りのウンチによる汚れが原因となります。閉塞の原因には老化による肛門括約筋の力が弱くなり、適切な排出が出来なくなり、溜まることで出口部分の閉塞が起きるため起こります。
また、肛門周囲腺腫という去勢をしてないオス犬にみられる病気の可能性もあります。
これらの病気の予防は月に一回程度、肛門嚢をしぼり、肛門の周囲をよく観察することが大切です。
もし、おしりをこすりつける行動をとるなど普段見慣れないことをした場合は、私たち獣医師にご相談下さい!