2022.01.31
アンチエイジングの味方!ビタミンC
こんにちは、獣医師の清水です。
今回は人でも馴染み深い、そして私たちの体を内側から助けてくれる物質であるビタミンCについてご紹介をしていきたいと思います。
人間のサプリ、化粧品などでも配合されているものが多くあり、ビタミンCはよく耳にするのではないでしょうか。自分も皮膚科でお薬といっしょにビタミンC内服を皮膚科で処方されて、継続して内服していた経験があります。
聞き馴染みがあるこのビタミンCですが、どんな働きがあるのか、特に重要な働きをご紹介したいと思います。
まず第一に皮膚や細胞のコラーゲンをつくるために必要不可欠な成分であること。
コラーゲンは皮膚だけでなく、骨や血管にも存在し、それらを強くしてくれます。
身体の皮膚バリアを強化するだけでなく、血管を強化して内側から強い身体づくりを助けてくれます。
そして第ニに体の抗酸化力をあげてくれます。
酸化とは「錆びること」です。体が酸化するとその遺伝子に傷がつき、さまざまな臓器の不調や病気を引き起こします。
ビタミンCは体内で発生したサビの原因になる活性酸素の働きを抑制します。
年をとるにつれてからだは自然と酸化していきます。その酸化をできるだけ抑制する方法としてビタミンCは非常に効果的です。アンチエイジングの強い味方であるのはこの抗酸化力をあげてくれること、が理由にあります。
第3に、発がん物質の生成を抑えたり、がん細胞を弱めたりする効果があります。ビタミンCを取り込むことで血管の外に滲み出たビタミンCががん細胞に取り込まれ、その過程で過酸化水素が発生します。活性酸素はガン細胞を殺します。正常な細胞では過酸化水素は分解されるのでダメージを受けません。
当院でも、通常の内服で摂取できる量の何倍もの高濃度ビタミンC点滴を癌患者さんの治療の一つとしておすすめしています。たとえば、化学療法(抗がん剤)は、ほぼ副作用がない抗がん剤のかわりとして考えることができます。
負担になる治療が選択できない患者さんや、あるいは他の抗がん治療の補助的な治療の選択肢の一つとしてビタミンCはとても重要です。
まとめると、ビタミンCは①身体作りを助ける、②アンチエイジング効果、③癌の予防あるいは抑制、の働きがあり、健康にとっても医学的にも有益な物質です。わんちゃん、ねこちゃんの健康や長生きのため何かできることに少しでも興味がある、そして実際に高濃度ビタミンC点滴を検討したい方は、気軽にご相談ください。