2018.02.14
不妊・去勢手術について
こんにちは。
獣医師の清水です。
まだまだ寒い日が続きますが、皆様体調いかがでしょうか。
巷では、インフルエンザが流行っていますが、
十分にお気を付け下さい。
今回は、わんちゃんねこちゃんの不妊・去勢手術についてお話ししたいと思います。
不妊・去勢手術では全身麻酔を施すためそのリスクや、自分の子にメスを入れるといったことに抵抗がある方も多いと思います。
しかし、不妊・去勢手術により望まれない妊娠を避けるだけでなく、将来起こり得る生殖器疾患や、性ホルモンに関わる病気を予防することができるというメリットがあります。
男の子の去勢手術の場合、性ホルモンによって引き起こされる攻撃性や逃走癖、頻繁なマーキングやマウンティング行動等の問題行動を抑制することができます。
オスねこでは喧嘩の噛み傷でうつるウイルスの感染症等もあるので、それらの確立を下げることにもつながります。
また、前立腺の肥大、精巣の腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫などの病気のリスクを低下させます。
陰嚢に精巣が降りてこず、お腹の中や鼠径部に残っている場合、それが腫瘍になる可能性があるので、去勢手術が推奨されます。
一方、女の子の避妊手術の場合、発情による外陰部からの出血や鳴き声を抑制します。
そして、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍、卵巣腫瘍などの病気を予防します。
特に乳腺腫瘍は腫瘍の中でもその発生率は高く、わんちゃんでは50%が悪性、ねこちゃんでは80~90%が悪性と言われています。
わんちゃんねこちゃんの乳腺腫瘍は不妊手術とその発生率に関係があり、早期に不妊手術をしてあげることで、その発生率が低くなることが報告されています。
初回発情前の避妊手術を行ったわんちゃんでは、乳腺腫瘍の発生率が0.5%まで下がると言われています。
去勢・不妊手術を考えられている方は、不安な点や分からない事などなんでもご相談下さい。
手術を受ける本人が適切な時期であるかをチェックしてあげるという意味でも一度診察に来られることをお勧めします。
最後に年始に行ってきた金沢旅行の写真をアップします。今では雪が積もってまた違った景色になっていると思いますが。。有名な兼六園や金沢城、21世紀美術館など観光してきました。海鮮も美味しいですし、ぜひぜひ行ってみて下さい~