2017.03.12
乳歯遺残について
こんにちは。獣医師の木村です。
皆さん歯は大事にしていますか?
今回、犬の乳歯についてお話ししようと思います。
子犬から飼い始めた方は特に気になるところではないでしょうか?
子犬は生後1カ月~1カ月半くらいまで母犬のおっぱいをのみます。生後1カ月くらいになると小さな乳歯が生えてくるので、その歯でおっぱいを噛まれると母犬は嫌がりそれをきっかけに離乳をしていきます。
犬の乳歯はおよそ生後4~5カ月で抜けます。だいたい知らないうちに抜けているのがほとんどで気づいたら大人の歯に生えかわっているでしょう。
しかし、時々永久歯が生えているのに乳歯が抜けず永久歯と乳歯が並んで生えてしまうことがあります。
乳歯が抜けずいつまでも残っていることを乳歯遺残といい、顎の小さい小型犬に多く、大型犬では稀です。
乳歯遺残の及ぼす影響として、乳歯と永久歯の間に歯石が溜まりやすい、隣り合う永久歯の方向を異常な方向へ向けてしまうです。
乳歯が残っているようなら、乳歯を抜歯することがすすめられます。
7カ月以降ですと、去勢手術や避妊手術を検討する時期にあたり、「麻酔をかけるなら一気にやってもらいたい」と、去勢、避妊手術の機会に遺残した乳歯を抜歯される方もいらっしゃいます。
ご不明な点がありましたら、ご相談ください。
写真は犬歯の乳歯遺残です。
犬歯以外の乳歯が残ることもあるのですが一番多くてわかりやすいのがこの犬歯タイプです。