動物病院アニマルプラス
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2014.06.19

口腔内悪性黒色腫について

こんにちは、獣医師の山口です。 少しでも早く我が子の異常に気付けるように、獣医師が定期的に病気のトピックスや治療についてこのブログを通して定期的に挙げていくことにしたいと思います。時には長々と、そして過去の子を思い出すこととなる可能性もありますので、その場合は題名にて判断願います。 悪性黒色腫は、犬の口腔内腫瘍で一番多い腫瘍です。発見した時は既に肺転移している場合も多く、一番ステージが低いstageⅠでも2年生存率は25%未満とやっかいなガンです。この病気は外科手術だけでは生存期間の延長は期待できず、抗がん剤の反応も悪いと言われています。 特徴としては 1高齢の雄犬に多い 2最近食欲が落ちてきた。 3口臭が気になる。 4よだれが多い。 5口を気にする素振りがある。 6食器に血が付くことがある。 ここから2つ以上該当していたら要注意です。   現時点の獣医療では採食が出来るようになる範囲での切除及び放射線療法がメインですが、最近の研究では温熱療法(65℃程の電極を腫瘍に刺して死滅させる方法)、インターフェロン、樹状細胞療法や活性化リンパ球療法と低用量の抗がん剤を組み合わせることにより局所再発を減らすことが出来るとの症例も出てきています。 抗がん剤は副作用が強そうで。。。との声もあると思いますが、低用量の抗がん剤で免疫療法を組み合わせることにより副作用の心配はほぼありません。 無治療で見ている子、我が子は大丈夫?と思う飼い主さんがいましたら一度診察に来てくださいね。