動物病院アニマルプラス
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2017.12.02

寒い冬到来と学会参加

こんにちは。獣医師の木村です。 12月に入り朝晩が特に寒く、朝起きるのが辛い時期となりました。 うちの猫みの君も寒そうにして、ファンヒーターを付けると前を陣取っています。 さて、犬は寒い冬でも快適そうにしていますが、なぜ猫はこんなにも寒がりなのでしょうか? 一番の理由として、猫の祖先、リビアヤマネコは砂漠出身の暑い地域であることです。 砂漠地帯でも生きられるように乾燥に強い体となっています。このため、水に触れることに耐性がなく、寒さにも弱い体の構造となっています。 このリビアヤマネコの血が、寒がりな特徴につながっているそうです。ロシアに生息する毛がふさふさのサイベリアンなどは、ロシアの過酷な寒さにも耐えられるように進化しています。特に首まわりにふわふさの毛がありますが、人間も首を温めれば体全体が温まるといいますが、猫も首回りをガードすれば寒さを防げるようですね。 また、猫は人間や犬と比べて筋肉量が少なく、身につきにくいという特徴があります。猫の寝てばかりでごろごろしているので当然ですね。 猫には体を動かすという習慣がないので、もともと筋肉への発達が弱いそうです。筋肉量が多く、適度な脂肪がある、脂肪がたくさんついていると寒さに強くなるので肥満ぎみな猫は、ほかの猫より少し寒さより強くなります。 子猫や老猫はとくに筋肉量が少ないので、人一倍寒がりなので、こたつや毛布など準備してあげましょう。 猫は寒さに弱いですが、夏も暑そうにぐったりしている様子をみかけます。実は猫は暑さに強い動物です。元々砂漠に生息していたのですから、むしろ暑いほうが好都合で元気に走り回ってもいいほどなのです。 それでも実際には風のあたる日陰でぐったりしているのは、ちょっとした暑さにも耐えたくない!という猫のわがままからです。 猫は温度に敏感なので、夏でも冬でも自分にとって一番の適温である場所を好みます。それで冬はこたつやストーブ、夏は窓際やクーラーなど、暑がりであり寒がりなように見えるんですね。 こんな自由な猫、私は大好きです。 猫が寒がりだからといって、過剰におうちを温かくするものでもありません。こたつや湯たんぽ、床暖房などは低温やけどの可能性もあります。 ストーブは、猫が接近しすぎて毛が焦げてしまい皮膚病になってしまうなどのケースもあります。 とくに猫に留守番させておくときなどは、万が一のことにならないためにも対策しておきましょう! 最後に、先日大阪で動物臨床医学会年次大会に参加してきました。 今回は、犬猫の排尿障害、麻酔時の不整脈、猫の糖尿病、消化管エコ-、会陰尿道ろう設置術の講義を聞いてきました。各々の専門の先生方、長年の経験からわかったことなど、とても勉強になったので、今後の診察にも活用していこうと思います。