動物病院アニマルプラス
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2022.01.10

年齢と食事

獣医師の清水です。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

 

前回、アンチエイジング についてお話ししました。

『なんとなくアンチエイジングの考え方がわかったけど、実際にどういう方法があって、どういうことを実践したらいいのだろう?』

今回はその実践の部分でのお話しをしていこうと思います。今回のテーマは“食事”です。

 

元気と長生きの基本はよい食べ物です。良い食べ物を採って、エネルギーを補うことが高齢になってくると特に重要になってくるのです。

今回はわんちゃんの場合、高齢になったときに気をつけてほしい食事のポイントについていくつかご紹介してみますので、参考にしてみてください。

 

わんちゃんの場合、高齢期とは7−8歳からのことを指します。犬種や体格によっても差があるとは思いますが、この辺りから老化の兆しが見え始めてきます。この辺りから、食事の種類も変更していくのを検討した方が良いでしょう。遅くとも10歳までには切り替えはしていったほうがいいと思います。

シニアフードでは、若い頃と消費のカロリーが違うこと、内臓の働きが弱くなってくること等に合わせて設計してくれているので、それぞれのフードの切り替えの表示にしたがって変更していくようにしましょう。

特にエネルギー量はタンパク質、炭水化物、脂質の3大栄養素で配分してそれぞれの割合を年齢に応じて変えてくれているかが重要です。

高齢になってくると、タンパク質の割合をさげ、炭水化物でエネルギーを補うといいです。健康を維持して腎臓の負担をかけないようにするには、フードでは年齢によってタンパク質の割合は以下のように調整していたりします。

10歳未満 40%

10〜14 30%

15歳以上 25%未満

が目安になります。

 

ご飯の食いつきをよくしてあげるのに、トッピングもひとつです。基本的に総合栄養食となっているものはそれのみでバランスよく摂取できているので、あまり同じものをたくさん足すとバランスが偏ってしまうので、できれば、肉と野菜を数種類取り混ぜてしてあげると栄養バランスもよく食欲も上がるのでお勧めです。

とくに免疫力をあげたり、抗酸化作用のある食材でお勧めなのは、豚肉、大豆、豆腐、大根、にんじん、じゃがいも、サツマイモ、ほうれん草、かぼちゃ、小松菜などを適度に足してあげるといいかもしれません。

(わんちゃんによっては食物アレルギーなどで体に合わない食材もあるので、様子をみて足してあげましょう)

 

  

高齢になってくると、ご飯も大事ではありますが、水分をしっかりとることが非常に大事です。体内の血液の巡りを助けるために意識して水分を飲ませてあげるようにしましょう。特に高齢になってきて、腎臓のトラブルが出てくる子もあると思いますが、その場合は特にしっかり水分を取る必要があります。

水を飲ませてと言っても、どう飲ませたらいいかわからないという場合に、例えば、ご飯をドライフードから缶詰、ウェットフードに変えてあげるといいです。あとはヨーグルトを混ぜてみたり、肉、魚、野菜の煮汁を足してみたり。

また、病気等で食欲不振がある子には手作りのおじやをしてあげると、食欲も少し出て水分もとれるのでいいかもしれません。

 

元気に長生きできるように日々の食生活も大事ですね。またわからないことがあれば、ぜひご相談ください。