2021.11.18
新人獣医師の育て方
久々の登場で、ご無沙汰しております。院長の長滝谷です。
どのような分野でも人材育成とはその企業や会社においてとても重要な課題ではあると思いますが、我々の仕事は命をお預かりする仕事故、とても難しい問題ではあります。
飼い主様からすると、新人獣医師の診察を受けるということはとても心配かと思います。
一方で就職先を探している獣医師の卵からすると、リクルートの現場では彼ら、彼女達から、
「診察はいつから出させて頂けますか?」
「手術はいつから一人でさせていただけますか?」
という質問が頻繁に飛び出します。
動物病院業界も人手不足で、獣医師は喉から手が出る程欲しい病院さんも多い事でしょう。
かといって、コミュニケーション力が達者でない上に、知識・経験が乏しい方を大事な患者さんの前に出すわけにもいきません。(ご免!)
人材育成にゴールデンルールは存在しないかと思いますが、一言でいうと、当の本人が、自己分析がしっかりできているのが、第一条件になるかと思います。
そしてエビデンスに基づいて診察を行うことを徹底し、足りないところがあれば直ぐに補う努力を重ねていける方は比較的、飼い主さんの支持も受けやすいかと思います。
あとコミュニケーション力は必須の能力で、知識や技術で乗り切ろうと思う獣医師は大成し難いかと思います。
手術に関して申し上げると、病院によってまちまちなんですが、とんでもなく早い場合では数か月で開腹手術をしたとか、逆に何年も勤務医をしていても4~5件しか執刀したことのない方もおられます。
普通に指導してたら、なぜそうなるんだろう・・・・・と思ってしまいます。
人には得意不得意があるかと思いますので、一律いつから診察や手術をスタートとするというスタンスではなく、課題をクリアしていって、指導獣医師や院長などのベテランが何度も何度も同席していくと、そんなに極端な事にはならないと考えてしまいます。
現在幸運なことに、アニマルプラスでは優秀な獣医師がおりますので新しい獣医師を積極的に探しておりませんが、平素より育成に関して思うことは、決して勤務獣医師を駒使いのように使うのではなく、一人の立派な獣医師になれるように知識、技術のみならず、一番獣医師に重要な事をお伝えするように心がけております。