2014.07.30
熱中症について
獣医師の中川です。今回は夏場に非常に多い病気である熱中症についてお話しします。
熱中症は高温多湿な状況下や不十分な飲水などで発散できる熱量の限界を越え、神経系の機能異常や循環不全を引き起こす病気です。とくにパグなどの短頭種、心疾患、肥満、高齢などの条件をもっているこはリスクが高いとされています。
症状としては、意識障害、痙攣、高体温などを引き起こし、臓器の機能障害まで引き起こします。
では、実際に熱中症になってしまったらどうしたらいいのか?熱中症は一刻を争う救急疾患です。まずはすぐに病院に連れて来て下さい。そして病院に向かう途中で重要なことがあります。それは動物の体を冷やしてあげることです。アイスノンなどを首、股、脇などにあてたり、濡らしたタオルを体にかけたりなどをし体温を下げてあげることが予後に大きく影響します。ですので病院への移動中にも可能な限り冷却処置をしてあげてください。
しかし一番大事なことは熱中症にさせないことです。そこで皆さんに気をつけてもらいたい夏場の過ごし方があります。熱中症の原因は高温多湿です。夏場は常に空調管理をしっかり行い、部屋が高温にならないよう、とくにお留守番のときはとくに注意してあげてください。またちょっとくらいならと車に放置して熱中症になるこもいるので絶対に避けてください。
散歩も少し工夫してもらい、昼間などの熱い時間は避けて、夕方や朝方の涼しい時間に散歩をしてあげてください。
いよいよ暑い夏が近づいてきますので、熱中症ゼロを目標に皆さんの小さな家族の健康を一緒に守っていきましょう!