動物病院アニマルプラス
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2017.07.10

肥満

こんにちは。 蒸し暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。うちのねこは、トイレの手洗い場にすっぽりと収まって涼んでおります。 1499613753504   今日は動物の肥満について少しお話させていただきたいと思います。 肥満とは、体脂肪の過剰状態と定義されます。摂取したエネルギーが消費エネルギーを上回ることで過剰な体脂肪が蓄積されます。 肥満の原因は、大きく二つ、①カロリー摂取の増加、あるいは、②運動量の減少(①と②の両方ということもしばしば)です。具体的には、 ・おやつを頻繁にあげている ・飼い主さんの食事をいつももらっている ・ねこちゃんの残したフードを実はわんちゃんが食べてしまっている ・室内のサークル内で生活していて運動不足 などなど。肥満の原因は生活習慣にあります。 ちょっとうちの子、最近太ってきたかなと思ったら、おなかの肋骨を触ってみてください。動物の体は毛でおおわれているので、目でなく触ってみるのが大事です。肋骨に触りづらいと感じたら、それは肥満の傾向かもしれません。 どうして肥満になるのがダメなのか。おいしいものをたくさん食べて、幸せに過ごせればもちろん良いのですが、肥満は以下のような病気等のリスクをアップさせてしまうのです。 ・糖尿病(人と同じく猫で多い) ・呼吸器の物理的障害(とくにパグなどの短頭種の呼吸困難) ・膵炎(犬で多い) ・関節疾患 ・皮膚疾患 ・麻酔リスクの上昇 ・寿命の短縮など ところで、人の肥満症では心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まることはよく知られていますが、じつは犬などの動物では血管が詰まって亡くなることはまれです。 肥満の予防は  1.決められた食餌量をあげるように心掛ける   2.おやつはるべく与えない   3.適度な運動をさせる   4.体重を定期的に記録する 簡単なことのようですが、今までの習慣を変えていくことは大変だったりもします。わんちゃんねこちゃんのためにも少しずつ頑張っていきましょう。 ただし、肥満の猫でいきなり食事の量を減らすと肝リピドーシスという病気になってしまうこともありますので、注意が必要です。 そして、肥満によって病気になることもあれば、病気によって肥満になることもあります。実は、内臓のどこかにすでに病気が潜んでいるサインかもしれません。去勢や避妊手術によって太ることも)いずれにしろ、急激な体重の増加は動物にとって良くないことだらけです。なにか気になることがありましたら、御気軽にご相談ください。