動物病院アニマルプラス
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2021.11.06

腸活を始めませんか?

獣医師の古荘です。

先日、腸活についてブログを書きましたが、この度、腸活用サプリメントの販売を開始しました。

 

「腸は第二の脳」とも呼ばれていて、腸の機能が体全体に影響を与えていることがわかっています。

 

特にいわゆる「免疫力」と呼ばれる機能には特に密接に関係していて、人間では、体の免疫に関係する細胞の約70%から80%が腸に存在し、その免疫細胞の調節に腸内細菌が大きく関わっていていることが知られています。人間の病気では、潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸に病変が見られる病気のほか、直接腸とは関係のない肥満動脈硬化アレルギー糖尿病がん(腸管以外もガンも含む)リウマチ認知症などの病気と腸内細菌の関係性について多くの報告がされています。

 

ワンちゃんに関する研究報告はヒトほど多くありませんが、アトピー性皮膚炎の子に単糖類(腸内細菌のエサとなる。プレバイオティクスとして働く)を与えると、皮膚スコアが改善したり乳酸菌の一種を与えることでアトピーの治療薬を減量、休薬できたという論文や乳酸菌を摂取することで抗酸化力が上がったという論文報告があります。他にも腸内細菌と病気との関係性を示唆する報告はたくさんあり、おそらく人間と同じように腸内細菌が病気に影響を与えている可能性は十分あり、ヒトと同様に様々な病気の予防や改善に効果があることが期待されます。

 

一例として、写真はFK-23という乳酸菌死菌株を摂取したアトピーの子の写真です。

眼の周り(アトピーの病変は粘膜から皮膚の移行部にでることが多いので眼の周りは出やすい場所です)の黒くなった部分が良化しています。

アトピーは治ることがない病気で、最近は副作用の少ないお薬なども出てきて長期的な服薬のデメリットは以前に比べ減ってきているとはいえ、極力少ない投薬で済むことが望ましいことに変わりはありません。

 

他にも、特定の乳酸菌(上記とは別の菌)を摂取することで、その菌が腸内で老廃物を代謝する(食べる)ことで腎機能の低下した子が生活の質を維持できるといったことも期待できます。腎不全も治ることがなく、長期間付き合っていかないといけない病気ですので、その一助として有用だと思います。

 

ワンちゃんでは、まだまだ腸活はメジャーな健康法としては広まっていませんが、この機会に腸活を始めませんか?人では、サプリメントのほかに食生活や生活習慣なども含めて行うようですが、動物はサプリメントを使うことがお手軽だと思います。かなり飲みやすいものですので、腸活に興味のある方はご相談ください。