動物病院アニマルプラス
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2021.10.08

AIM

こんにちは、看護師の団迫です。

10月なのに暑い日が続きますね。朝と夜は少し涼しくはなりましたが、まだまだ暑いので熱中症に気を付けてくださいとニュースで言っていました。ご来院の際には暑さに十分お気をつけてください。

 

もう耳にされたかたもおられると思いますが、今日は私が気になっている「AIM」についてお話させていただきます。

「AIM」とは、東京大学医学系研究科の宮崎教授が血中に存在するAIMという遺伝子を20年前に発見し、このタンパク質の研究を続けていて、AIMが腎臓の働きを改善することが分かり、将来猫ちゃんが腎不全になりにくくなるのではないかと言われています。

AIMはマクロファージの細胞死を抑制する分子、という意味だそうです。

腎不全の子は尿が流れているところにたくさんの老廃物が溜まります。それが詰まり腎臓が機能しにくくなってしまいます。マクロファージはその老廃物を食べる役目を持った細胞です。でも猫ちゃんの場合、なかなか老廃物のある場所がわからず、マクロファージが本来の働きができにくい状態にあります。

ネコ科の動物は人間と同じようにAIMを血液中にたくさん持っています。でも、ネコ科の動物のAIMは血液中で不活性状態になっていて、体の中の老廃物の場所を知らせるという働きができていません。そのため、年を取るに従って腎臓に老廃物が溜まり腎不全を起こしやすくなります。

私たち人間も猫ちゃんと同じように腎臓に老廃物は溜まりますが、その都度自分のAIMを使って掃除しています。でも、AIMが働かない猫ちゃんは老廃物を掃除できないのでどんどん溜まっていきます。なのでなるべく猫ちゃんが幼いうちにAIMを少しでも活性化させてあげると老廃物を十分掃除できるようになるのではないかと言われています。

AIMは動物の血液中にあるタンパク質で、その役割は老廃物のありかを伝える札のようなものです。AIMが老廃物に貼りついて、「ここに老廃物があるよ」と知らせてくれるので、マクロファージは効率よく老廃物を食べて掃除ができるようになります。その結果、猫ちゃんが腎不全になりにくくなる、という仕組みだそうです。

今、AIMのサプリメントや注射など開発されているようで、今頃できているはずだったそうなのですが、コロナウイルスによりかなり遅れが出ているようです。

この話を聞いたとき私はぜひ支援したい!と思いました。支援したいと希望される方たちがたくさんいらっしゃるみたいです。嬉しいですね。

私も腎不全で猫ちゃんを亡くしています。1日でも早く開発が進み、腎不全になる猫ちゃんが減り、1人でも多くの猫ちゃんが腎不全に苦しまない世の中になってくれたらなと願います。

 

腎不全のため亡くなってしまいましたが可愛いパンと、パンのことが大好きな可愛いクレープの写真です(^^)なぜか気づいたら応募シールが体に付いていました(笑)