2024.04.22
フィラリア予防について
犬のフィラリア症とは
どのように寄生するの?
蚊に刺されることで、犬への感染が成立します。
日本国内でごく普通に人間を吸血する蚊(ヒトスジシマカやアカイエカ、トウゴウヤブカなど)がフィラリアを媒介しています。
フィラリアの生活スタイルは複雑で、犬と蚊の身体を行ったり来たりしながら増殖します。
- フィラリアに感染した犬を蚊が吸血することで、蚊の体内にフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が入る
- フィラリアの幼虫をもった蚊が、また別の犬を吸血
- 刺された犬の体内にフィラリアの幼虫が入り込み、フィラリアに感染
- 1.に戻り、繰り返して、感染が広がっていきます。
犬の血液から入り込んだわずか0.3mmほどの小さなフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)は、6ヶ月後にはゆでた素麺くらいの大きさ(~約30cm)に成長し、心臓や肺動脈に寄生しながらたくさんの幼虫を生みます。
もしかかってしまったら…?
蚊から小さな幼虫が入ってきても、すぐにフィラリア症の予防薬で幼虫を駆除できれば心配はありません。問題になるのは、入ってきた幼虫が予防薬では駆除できないくらい大型化し、心臓や血管を傷つけることと、成虫が大量に生んだ幼虫により全身の組織が炎症を起こし破壊されること。フィラリアは、肺に血液を送るための大切な場所である、肺動脈や心臓の右側に寄生するため、代表的な症状は心臓と肺にあらわれます。
心不全/三尖弁(さんせんべん)機能障害
心臓の右側に寄生しているフィラリアが、心臓の中にある逆流防止弁(三尖弁)を傷つけたり、虫体自体が血液の流れを邪魔することで、右心不全の症状があらわれます。
元気や食欲がない、咳、呼吸困難(肺水腫)や心臓の雑音、むくみや腹水などがみられることがあります。
血管の中で赤血球が壊れてしまい、血色素尿(赤い色のおしっこ)や、赤血球の色素由来の黄疸(白目や歯ぐきが黄ばむ、おしっこが濃い黄色になる)が出ることもあります。
肺障害
フィラリアの刺激によって肺への血管がカチコチに硬くなってしまったり、血栓を作ってしまうことで、肺が傷ついたりします。
初期症状では運動した時のみの咳や活動量の低下などがありますが、重度になってくると咳き込みや呼吸困難、チアノーゼ(舌や歯ぐきが青ざめる、白っぽく見える)といった症状が出ます。
心不全と肺障害はいずれも命にかかわることもあります。
予防方法は? 飼い主さんができることは?
予防薬を定期的に使用するのが最善です。
蚊に刺されて体内に入ってしまった幼虫を駆虫して、持続的な寄生が成立しないようにし、体内で成虫になるのを防ぎます。
蚊取り線香や蚊よけなどを使用して、刺されにくくして感染の確率を減らすという方法は、不確実です。予防薬を必ず与えるようにしましょう。
予防薬のこと
フィラリアの幼虫を定期駆虫する予防薬を適切に使用すれば、フィラリア症の発症はほぼ確実に防ぐことができます。
予防に使用される薬剤の成分と剤型にはさまざまなものがあり、毎月1回使用するものもあれば、1年間効果が長続きする注射などもあります。投薬が簡単なおやつタイプ、嘔吐や吐出の心配のない滴下薬タイプ、ノミ・ダニ予防が一緒にできるタイプなどさまざまな製品があります。犬の年齢や犬種、体質などによって薬の選択肢は変わるので、犬の好みや生活スタイル、持病に合わせて処方してもらいましょう。
1年中予防薬を使う場合はあげ忘れだけに注意すればよいのですが、蚊が出ない冬季に休薬をする場合は、投薬の「始まり」と「終わり」に気をつけなくてはならないことがあります。
投薬の「始まり」の注意は、フィラリアの感染がないか警戒すること。前述した通り、万が一体の中にフィラリアの幼虫が大量にいる状態で予防薬を使用すると、大量に幼虫が駆虫され、ミクロフィラリア反応と呼ばれるショック反応を起こす可能性があります。去年のお薬が残っているからと自己判断で予防を開始せずに、フィラリア検査が必要か獣医師に確認をとりましょう。尼崎あたりでは5月から投薬を開始します。
「終わり」の注意は、蚊がいなくなった1ヶ月後(尼崎あたりでは12月)を目安に、最後まできちんと予防薬を使用すること。フィラリアの予防薬は、感染後60日程度までの幼虫にしか駆虫効果がないと考えられています。蚊に刺されて体内に入ってしまった幼虫をきちんと駆虫してから予防薬をお休みしないと、休薬期間中にフィラリアは成虫に成長してしまいます。
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