動物病院アニマルプラス
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2024.03.04

腸内細菌と健康長寿

近年、人間において腸内細菌の多様性が、健康と大きく関わっていることがよく知られるようになりました。「腸は第二の脳」とも呼ばれていて、腸の機能が体全体に影響を与えていることがわかっています。

 

特にいわゆる「免疫力」と呼ばれる機能には特に密接に関係していて、人間では、体の免疫に関係する細胞の約70%から80%が腸に存在し、その免疫細胞の調節に腸内細菌が大きく関わっていていることが知られています。人間の病気では、潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸に病変が見られる病気のほか、直接腸とは関係のない肥満や動脈硬化、アレルギー、糖尿病、がん(腸管以外もガンも含む)、リウマチ、認知症などの病気と腸内細菌の関係性について多くの報告がされています

 

ワンちゃんに関する研究報告はヒトほど多くありませんが、アトピー性皮膚炎の子にケストース(オリゴ糖の一種で腸内細菌のエサとなるプレバイオティクスとして働きいわゆる”善玉菌”のみを増やす)を与えると、皮膚スコアが改善したり乳酸菌の一種を与えることでアトピーの治療薬を減量、休薬できたという論文や乳酸菌を摂取することで抗酸化力が上がったという論文報告があります。他にも腸内細菌と病気との関係性を示唆する報告はたくさんあり、おそらく人間と同じように腸内細菌が病気に影響を与えている可能性は十分あり、ヒトと同様に様々な病気の予防や改善に効果があることが期待されます。

良い腸内環境は、腸内細菌の多様性といわれています。今回は、犬の腸内細菌の多様性と健康との関わりについて解説します。

 

犬の腸内環境の多様性と健康の関係

犬の健康にとって理想的な腸内環境は、豊富な種類の腸内細菌がバランス良く住んでいる状態です。「犬の腸内環境の多様性※1が高いほど健康度※2が高い」ことがわかっています。
※1 腸内環境の多様性:「Shannon Index」という指標を用いて表現した腸内細菌の多様性をいいます。

(N=76,540/対象期間:2019年7月~2022年4月)

「腸内環境の多様性が高ければ健康度も高い」という結果は、犬種や年齢ごとに分けても同様でした。つまり、どんな犬種や年齢でも腸内細菌の多様性と健康には関係があることを示しています。

犬の腸内には、健康に良い影響を与える「善玉菌」、増えると健康に害を与える「悪玉菌」、どちらの働きもある「日和見菌」、大きく分けて3つの菌がすんでいます。犬の健康にとってこれら3つの菌のバランスが大切であり、とくに「善玉菌」が優位に働くような腸内環境に整えてあげることがよいとされています。

腸活にオリゴ糖の王様”ケストース”

ケストースは、オリゴ糖の一種ですが、”オリゴ糖の王様”とも呼ばれ、タマネギやライ麦などの我々が日常的に摂取する野菜や果物にも微量含まれている「希少な」糖質です。ケストースは、砂糖によく似たまろやかな味質(甘味度:30)で、耐熱性にも優れることから食品加工時の利便性が高い食品素材ですが、経口摂取後は消化されることなく消化管下部へと輸送され腸内細菌により選択的に利用されるため、プレバイオティクス(腸内細菌を育てる働きをする)となり得る条件を備えています。

他のオリゴ糖は、いわゆる悪玉菌と呼ばれる体によくない菌のエサにもなり、悪玉菌も増殖してしまいますが、ケストースは、腸内を悪玉菌が活動できない環境に変え善玉菌のみを増やすという作用があります。

また、ケストース以外のオリゴ糖類は「酪酸菌」を増やすことができないのに対し、ケストースは「酪酸菌」を増殖させて腸内の酪酸濃度を上げる働きがあります。

この酪酸菌ですが、最近とても注目されていて、「健康長寿」と関係していると言われています。酪酸菌は腸内で短鎖脂肪酸というものを生成するのですが、免疫担当細胞に働きかけ炎症反応をおさめてくれる等、免疫機能に好影響を与えてくれ、全身に好影響を与えます。逆に短鎖脂肪酸が減少すると、免疫機能に不具合が生じてしまいます。

(腸は最大の免疫器官と言われ、免疫に関わる細胞や抗体全体の約60%が腸に存在し、皮膚や脳といった消化器とは直接関連がなさそうな遠くは離れた臓器にも様々な影響を及ぼすことが近年わかってきています。ヒトでは全身の免疫力やアンチエイジング、(消化管とは関連のない)臓器の腫瘍や、認知症、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などといった様々な全身の病気と腸内細菌叢が関連していることがわかってきています。)

では酪酸菌を摂取すればいいかというとそういうわけではなく、食事やサプリメントなどから取り入れた乳酸菌は「通過菌」と呼ばれ、定着することが出来ず、「数日で排出される」と言われています。ですので、単にいい菌を摂取するだけではなく、体の中でいい菌を増やすことが大切と言われています。

このような理由から、ケストースを摂取することで、ヒトでは体にとって様々な効果が期待できると最近注目を集めています。

具体的には。。。

・アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎の改善
(約70%の試験ボランティアがアレルギー症状の改善を実感)

・インスリン抵抗性の悪化を予防(つまり糖尿病の予防)
ケストースは、人間や犬の消化酵素(スクラーゼ)で分解されないずに大腸に届くので、吸収されず甘いのに摂取後も血糖値はほとんど上昇しません。
インスリン抵抗性の改善効果に関する成果は 国際科学雑誌Nutrientsにも掲載されています。

・太りにくい体を作る

・肌の保水力アップ

・アンチエイジング

・感染症に対する抵抗力の向上

など、様々な効果があります。

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腸内環境は体の健康の基礎となり、様々な研究が進み今後大きく期待される分野です。

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「FK-23」は東京大学などで犬における効果が研究され、米国皮膚科学会にて効果が報告されている数少ない乳酸菌です。

近年ではプロバイオティクス(善玉菌自体を摂取すること)とプレバイオティクス(善玉菌を育てる物を摂取すること)を併用した方が効果的といわれていることから、ダブルの有効成分としています。

FK-23については、コチラに詳しく記載されています。ご参照してみてください。

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<出典>

※1.論文名:Intestinal barrier and gut microbiota: Shaping our immune responses throughout life

URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5788425/

※2.論文名:Tissue distribution of lymphocytes and plasma cells and the role of the gut

URL:https://www.cell.com/trends/immunology/fulltext/S1471-4906(08)00086-0

※3論文名:Kestose supplementation exerts bifidogenic effect within fecal microbiota and increases fecal butyrate concentration in dogs

URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6983673/

※4論文名:A Double-Blind, Placebo Controlled-Trial of a Probiotic Strain Lactobacillus sakei Probio-65 for the Prevention of Canine Atopic Dermatitis

URL:https://www.jmb.or.kr/journal/view.html?doi=10.4014/jmb.1506.06065

※5論文名: Atopic dermatitis and the intestinal microbiota in humans and dogs

URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5645856/