動物病院アニマルプラス
完全予約制 / 土日祝も診察
  • 診療時間
    月~土   9:00〜12:00/16:30〜19:30
    水・日・祝 9:00〜17:00
  • 休診日
    年末年始
  • 往診・手術
    13:30〜16:30

2026.10.23

愛犬・愛猫が吐くのは当たり前?実は知っておきたい動物の違い

VETERINARY COLUMN|動物の豆知識

愛犬・愛猫が吐くのは当たり前?
実は知っておきたい動物の違い

犬や猫と暮らしていると、嘔吐を目にすることがあるかもしれません。

「食べすぎたのかな?」「毛玉を吐いただけかな?」と思うこともありますよね。

では、馬はどうでしょうか? 実は、馬は犬や猫のように吐くことが非常に難しい動物です。

今回は、馬と犬・猫の体の構造の違いを解説しながら、愛犬・愛猫が吐いたときに知っておきたい注意点をご紹介します。

01|馬はなぜ吐くことが難しいの?

馬が吐くことが非常に難しい理由には、食道と胃のつなぎ目の構造が関係しています。

POINT 1|逆流しにくい食道と胃の構造

食道と胃のつなぎ目は「噴門(ふんもん)」と呼ばれます。馬では、この部分の構造や筋肉の働きなどによって、胃の内容物が食道へ逆流しにくくなっています。

また、食道が胃に入る角度なども関係しています。そのため、馬は犬や猫のように胃の内容物を口から吐き戻すことが非常に難しいのです。

POINT 2|胃の出口付近にも特徴がある

馬の胃には、十二指腸へ続く出口付近にも強い筋肉構造があります。ただし、馬が吐けない理由は胃の出口だけではなく、食道と胃のつなぎ目など、複数の解剖学的特徴が関係しています。

豆知識

馬は吐くことが非常に難しいため、胃の中にガスや内容物がたまっても、犬や猫のように吐いて解消することが期待できません。

馬の腹痛「疝痛」にも注意!

馬の腹痛は「疝痛(せんつう)」と呼ばれます。消化管の異常などによって起こり、重症化すると命に関わることもあります。

こんな様子は要注意

  • 地面を前脚で何度もかく
  • 何度も横になろうとする、寝転がる
  • お腹を気にして振り返る
  • 食欲がなくなる
  • 普段より元気がない

このような変化が見られた場合は、速やかに獣医師の診察を受けることが大切です。


02|犬や猫は吐くことができるけれど?

犬や猫は、馬とは異なり嘔吐することができます。

食べすぎや早食いなどが原因の場合もありますが、嘔吐が病気のサインであることも少なくありません。

🐶 犬の嘔吐

早食いや食べすぎのほか、胃腸の病気、異物の誤食などが原因になることがあります。

🐱 猫の嘔吐

毛玉を吐くこともありますが、消化器疾患や異物の誤食などが隠れている可能性もあります。

IMPORTANT

「吐ける動物だから、吐いても大丈夫」ではありません。

嘔吐の原因はさまざまです。回数や吐いたものだけでなく、元気や食欲など全身の状態も確認しましょう。


03|嘔吐で注意したい症状

愛犬・愛猫が吐いたとき、次のような症状がないか確認してください。

早急に受診・相談したいサイン
  • 何度も繰り返し吐く
  • 吐いたものに血が混じっている
  • ぐったりしている、食欲がない
  • お腹を痛がる、膨れている
  • 水を飲んでも吐いてしまう

🚨 特に注意が必要な症状

吐こうとしても何も出ず、お腹が膨れている場合は、胃拡張・胃捻転など緊急性の高い病気の可能性があります。様子を見ず、すぐに動物病院を受診してください。

また、異物や有害なものを食べた可能性がある場合も、症状が出るのを待たずに動物病院へ相談しましょう。自己判断で吐かせることは避けてください。


04|飼い主さんができる健康チェック

病気の早期発見のためには、普段の様子を知っておくことが大切です。

毎日のチェックリスト

□ 食欲や食べる量に変化はない?
□ 元気や活動量はいつも通り?
□ 便や尿の回数・量に変化はない?
□ 嘔吐の回数や内容に変化はない?
□ 異物を食べた可能性はない?

診察時に役立つポイント

嘔吐した場合は、可能であれば吐いたものの写真を撮っておくと、診察時の参考になります。いつ、何回吐いたか、食欲や元気に変化があるかも記録しておきましょう。

ただし、緊急性が疑われる場合は、記録のために受診を遅らせないでください。

SUMMARY

動物の体の違いを知ることが、健康を守る第一歩

馬は食道と胃のつなぎ目などの構造上、嘔吐することが非常に難しい動物です。一方、犬や猫は嘔吐することができますが、嘔吐を軽く考えてよいわけではありません。

大切なのは、愛犬・愛猫の普段の様子を知り、いつもと違う変化に気づくことです。

「いつもと違う」と感じたら、早めに動物病院へ相談しましょう。

※ご注意
この記事は一般的な動物の健康情報を提供するものであり、個々の動物の診断や治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、かかりつけの動物病院にご相談ください。