2026.10.17
犬の腎臓病シリーズ 第2回
クレアチニンが正常なら、腎臓は大丈夫?
検査結果の見方を知ろう!「クレアチニン」と「SDMA」の違い
腎臓病の検査でよく目にする2つの項目。実は、それぞれに特徴があります。
💡 今回のポイント
クレアチニンは筋肉量の影響を受けやすく、SDMAはその影響を比較的受けにくい検査です。両方の特徴を知ることで、腎機能をより適切に評価する手がかりになります。
1クレアチニン(Cre)って何?
クレアチニンは、筋肉の代謝によって生じる老廃物です。主に腎臓から排泄されるため、腎機能が低下すると血液中の値が上昇します。
⚠️ 注意したいのは「筋肉量」
筋肉量が少ない犬では、腎機能が低下していてもクレアチニンが高くならないことがあります。
特に、高齢で痩せてきた犬では、基準範囲内かどうかだけでなく、以前の検査結果との比較が大切です。
2SDMAって何?
SDMA(対称性ジメチルアルギニン)も、主に腎臓から排泄される物質です。腎臓のろ過機能が低下すると、血液中の濃度が上昇する傾向があります。
🌱 SDMAの特徴
- クレアチニンより筋肉量の影響を受けにくい
- 腎機能低下の早期のサインを捉える手がかりになる
- クレアチニンと組み合わせて評価できる
ただし、SDMAだけで腎臓病を確定できるわけではありません。ほかの検査結果や体調も含めて判断します。
32つの検査を比べてみよう
| 比較 | クレアチニン | SDMA |
|---|---|---|
| 筋肉量の影響 | 受けやすい | 比較的受けにくい |
| 腎機能評価 | 重要な指標 | 重要な補助指標 |
| 注意点 | 痩せた犬では低めに出ることがある | 単独では診断できない |
4検査結果はどう見ればいい?
🩺 獣医師が確認したいこと
- クレアチニンやSDMAが前回から変化していないか
- 体重や筋肉量が減っていないか
- 尿検査や血圧に異常がないか
- 脱水やほかの病気が影響していないか
⚠️ こんな考え方には注意
「クレアチニンが正常だから腎臓は大丈夫」「SDMAが高いから腎臓病に違いない」と、1つの数値だけで判断することはできません。
🏠 飼い主さんができること
検査結果を保管し、前回との違いを確認しましょう。体重、食欲、飲水量、尿の変化も一緒に伝えると、診察時の評価に役立ちます。
参考:IRIS公式ガイドライン。検査値は検査方法や施設の基準範囲も踏まえて解釈します。